『沈黙の Web ライティング』を読んで、明日から実践したいことを整理した

こんにちは、@ketancho です。『沈黙の Web ライティング』という本を読んだので、その紹介 & 自分用のまとめを書いていきたいと思います。

どんな本なの?

以前、『沈黙の Web マーケティング』という本を紹介しましたが、本書はこの本の続きです。

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"Web ライティング" という名前の通り、Web 媒体に掲載する文章に関するノウハウがまとめられている本です。メディアに何を投稿すべきか、SEO を意識した文章にするにはどうすればよいか、といった内容を学べるので、

  • ホームページ制作者
  • オウンドメディアの運営者・企画者

の方で、それらの内容を体系的に学んだことがない方にはとてもいい本だと思います。

また、文章を書くときに何を意識すべきか、読みやすい文章にするためのルーティーンといった内容についても記載があるため、

  • ブログを書いている人
  • Web 媒体に限らず文章を書く人

にとって(私もこちらです)少なくない学びがあるように感じました。

学びメモ

わかりやすい文章を書くためのポイント

3章の内容が "リライトと推敲" で、簡単に言うと "読み手が分かりやすい文章に磨き込むにはどうすればいいか?" という章です。読み手が文章をどのように読むかを脳科学的に解説されていて、直感的(無意識的)なフェーズと、論理的(意識的)なフェーズで分けて磨き込みの方法が整理されています。本書では前者をシステム1、後者をシステム2と呼んでいます。

システム1(直感)に対しては、脳への負担や心理的な負担をいかに下げるか、が大切と書かれており、具体的には

  • 漢字とひらがなの含有率
  • 感情表現を入れ、自分ごと化してもらう
  • 指示代名詞を減らす
  • 見出しなどで情報をカテゴライズする

などが紹介されています。

"漢字とひらがなの含有率" については私も普段から意識していていることなのですが、私の文章は白い(ひらがなが多い)と言われることが多いので、そのバランスを媒体や読者ターゲットによって変えてもいいのかもしれません *1 。"指示代名詞"、"情報のカテゴライズ" についてはあまり意識したことがなかったので、取り入れていきたいと思っています。

システム2(論理)に対しては、文章がロジカルかどうかを確認する癖をつけようという内容で、

  • 論理的に飛躍していないか
  • 論理が破綻していないか
  • 読み手にとって分からない言葉がないか言葉を選ぶ

といった内容について書かれています。

この中で紹介されている 5W3H を使ったセルフディスカッション・セルフディベートは面白いなと思いました。これは読者の立場に立ち、自分の主張に対して「なぜ?」をぶつけ、論理が破綻してないかをチェックする方法です。それ以外に推敲の方法として記載されている "声に出して読む" はたまにしかやらないですし、"紙に印刷してチェックする" は一度もやったことがないので、取り入れていきたいなと思いました。

このシステム2の方については仕事柄意識できているような気がしていたのですが、まだまだ磨き込める余地がたくさんあると思いました。本書の中で "ワインをうまく紹介できる人がワインのエキスパートとは限らない" という話もあり、改めて読み手視点を忘れないようにせねばと考えています。

インタビューの方法

6章では "インタビューをした上でのライティング" について記載されています。私はテックライターではないので、インタビュー(取材)を行った上で記事を書くということをやったことがほぼ *2 ないのですが、とても参考になる章でした。

ライターさんにも得意な形・苦手な形がある(いい記事が書ける人が全員インタビューが得意とは限らない)という話は言われてみれば当たり前なのですが、潜在的に「いい文章を書ける人はどんな形でもいいものを作ってくれるのでは?」と思っている節があったので、考えを改めました。また、自分が得意な(苦手な)ライティングの形を整理しておくことで、公私ともに文章を書く際の幅が広がるような気がしたので、やってみたいと考えています。

本書ではインタビューを成功させるポイントについても、"準備"、"当日"、"取材後" の時系列でまとめられていて、とても参考になりました。特に "当日" については、(インタビューではありませんが)普段の仕事でお客様と会話するときにも活かせそうな内容が多々ありました。

例えば、"沈黙を恐れず待つ" とポイントが紹介されているのですが、普段お客様と会話しているときに沈黙させてしまうことがまれによくあります。私は「質問の仕方がよくなかったかな?」「クローズドな質問に変えようかな?」とバタバタ喋ってしまうのですが、そういうときこそ大事な課題や考えを引き出すことができる、じっくり待て、というポイントが紹介されています。なかなかリモートだと難しいのですが、チャンスがあれば試してみたいと考えています。

その他の学び

ここまで私の仕事ですぐに活かせそうなことを中心にまとめてきましたが、それ以外にもためになったことがあったので箇条書きでまとめておきます。

  • SEO を意識した記事の書き方
  • UPS(Unique Selling Proposition) を活かしたコンテンツの作り方
  • ライターの方にフィードバックをする場合は、必ず具体的に言語化する
  • コンテンツ設計でコミュニケーションに繋がる演出を加える

これまで SEO を意識して記事を書いたことが実はありません。キーワードプランナーを使って記事を書いたこともないので、本ブログで試していきたいと考えています。もちろん内容が伴わない記事にするつもりはないのですが、どんないいコンテンツでも読んでもらえなければ意味がないという想いもあり、練習していきたいです。

まとめ

『沈黙の Web ライティング』を読み、その個人的な学びを記事にまとめました。文章力を上げていきたい!という方はぜひご覧ください。

私の Next Action は以下になります。

  • 直感的に読みやすい文章にするために、指示代名詞を減らす
  • 論理的に読みやすい文章にするために、セルフディスカッションを試す
  • インタビューテクニックを業務で試してみる
  • このブログで SEO を意識したコンテンツを書いてみて、結果を分析する

過去に、姉妹本の『沈黙の Web マーケティング』についても書いております。よければご覧ください。それでは!

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*1:漢字を "ひらく" かどうかについて4ページに渡って書かれており、個人的にはここがかなり面白いと思いました。漢字を "ひらく" かどうかについて4つの指標が言語化されているのですが、そのひとつが "漢字で書いた方がよいか、ひらがなで書いたほうがよいのかわからない場合" で、これ実はよくやっています。自信なくやってたのですが、これからはどんどん "ひらいて" いこうと思いました。

*2:こちらはそれに近いかもしれません。インタビューのやり方がなってなくてごめんなさい(私信)