※ 2019年12月に最新情報にアップデートしました。
最近、情報処理試験(高度試験)の対策についてお客さんと話す機会がありました。なんとなくやっていた勉強方法を言語化でき、非常に楽しかったです。この記事では、その時に話したデータベーススペシャリスト試験の準備について紹介したいと思います。
私の勉強法ですが、
- 元々、業務などでベースとなる知識があるんだけど、
- 直前(2週間〜1ヶ月前あたり)まで勉強ができなかった方が、
- 試験でしっかり実力を発揮するための準備を20時間で行いつつ、
- できれば業務にも繋がるといいなー
という方法になります。
「何もしないまま試験まで1ヶ月切ってる。。。」という(私のような)方が、20時間だけ勉強すれば、足切りにかからず普段の実力勝負に持ち込めるはず、ということをこの記事で紹介できればと思います。
想定読者
- SQLを使ったデータアクセス、あるいは、テーブル設計経験のある方(なくてもこの試験を通して勉強すれば、十分合格できるとは思いますが)
- しかし、時間がなくて全く勉強できておらず、これを読んでいるときには既に試験まで1ヶ月を切ってしまってる、、、な方
合格当時の私
- DB周りの基本は分かっている
が、業務でDBA的な役割や、テーブル設計工程の経験はなし
SC持ち
- DB受験は2回目(1回目は午後1でダメだった記憶があります)
- 結果
- 午前1:免除
- 午前2:76
- 午後1:79
- 午後2:64
勉強の進め方
20時間コース(平日30分x10日、休日半日x3日)
スペシャリスト系試験はある程度の勉強量が必要だと思います。私も20時間前後は勉強した記憶があります。なので、まずはこの20時間の勉強時間を確保しましょう。2週間あれば捻出できるはず、、
1) 午前2 x 5年分 x 2回(5時間)
高度試験のお決まりの対策です。PM対策記事にも書きましたが、午前2は3~4割の問題が使い回しです。25問中10問弱は過去問から出ることを考えると、その問題だけでも確実に取れると足切り率が激減すると思います。座ってやる必要ないので、通勤時間中にやってしまいましょう!
2) 「情報処理教科書」の序章を読み込む(3時間)
情報処理教科書が本当におすすめです。特に序章がおすすめです。DBの午後1, 2は、正規化する問題やER図を完成させる問題など、それなりにパターンが決まっているのですが、「これらの問題をどのように考えて解くか」を最初に示してくれます。「解法を覚えろ」と言うつもりは全くないのですが、どうせ勉強するなら実力を発揮できた方が楽しいと思うので、まずはこの章で基本的な考え方・戦略を身につけるのがいいと思います。これも電車でできます。

- 作者:三好 康之
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2019/09/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
3) 「情報処理教科書」の残りを一通りやる(10時間)
全部やりましょう!幅広くやっておかないと、午後試験の選択肢が狭まり、難問を解かなくてはならなくなります。どの分野でも解けるようにしておき、当日難しそうな問題を避けられるようにしたいです。これは座ってやらないとですね。
時間がなければ(10時間で終わらなければ)、最後の過去問は飛ばしてもいいと思います。(このあとの 4) を飛ばすくらいなら 3) の過去問を飛ばした方がいいと個人的には思います。)
4) 「情報処理教科書」の序章を読み直す(2時間)
しつこいですが、序章が大事です。前日・当日はこれと1)の見直しをやりましょう。(普段からDB業務をやっている方は、1) と 4) だけでも最悪どうにかなると思います。)
30時間コース(平日30分x15日、休日半日x4~5日)
「20時間」と書きましたが、もう少し時間を捻出できるならやりたいことをまとめました。4月に入ってからでも30時間はなんとか捻出できるはず、、
5) 「情報処理教科書」の序章以外をもう一度やる(5時間)
復習です。私はこれができなかったので、ギリギリの結果になってしまったと思います。最後の1週間は新しいことをやらずに復習だけやる、くらい余裕をもった勉強をしたいものです。(したいですね、本当に。)
6-1) 直近の過去問をやる(5時間)
もし、3) で過去問を飛ばしていればやりましょう。これまでの勉強だけだと、当日の時間配分練習ができていません。解けたかどうかだけでなく、時間配分についても振り返るようにしてください。個人的には、「どの問題を解くか」を決める時間を最初に設けるのがおすすめです。午後1も2も最初の10分程度はこれに使ってもいいと感じています。
6-2) 「SQLアンチパターン」を読む(5時間)
もし、3) で過去問をやっているのであれば、ぜひ読んでみてください。(「忙しい人のための」という制約がなければ、先々の業務に活かすという意味で、この本は MUST にしたいくらいです。)
5時間あれば読めますので、ぜひ読んでみてください。この本を読めば「この設計がよくないのはなぜか?」系の問題にかなり強くなると思います。これも通勤時間で読めますね!

- 作者:Bill Karwin
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2013/01/26
- メディア: 大型本
まとめ
個人的には、DBスペシャリスト試験は、
- ちゃんと準備すれば合格できる(運要素が低い)
- 勉強したことが、実務でも必ず役に立つ
試験だと思っていて、最初に受けるべき高度試験だと思っています(秋であればネスペがおすすめです)。しかし、色々な人の話を聞いていると、準備を全くしないまま受けてしまう方が結構いて、実力を出す前に足切りにかかってしまってもったいないなーと思うことが多いです。最低限の対策をして臨んでいただければと思います。
これを書いているのが3/20なので、まだ3~4週間ほどあります。20時間は捻出できると思います。30時間+SQLアンチパターン分の時間だって、通勤時間を有効活用すれば全然いけると思います。
もし、「これ読んでるの試験前日なんですけど、、」という方がいらっしゃいましたら、1) と 2) だけでも勉強できると、足切りを避けて普段の実力勝負に持ち込めるような気がします。
少しでもお役に立てれば幸いです。楽しく対策を進めていただければと思います。
プロマネ試験についても書いています。よろしければご覧ください。